新ストーリー2 - 母の日によせて -
前回のストーリーに続いて、もう一つのストーリーを書き下ろしました。
これは、最近お腹を大きくしたときに必ず演じて楽しむシチュエーションです。
もうすぐ赤ちゃんを産む夏実にそなわってきた「母の強さ」も少しおりまぜながら作ったお話です。
夏実の萌えポイントを盛り込むにあたり、描写に濃淡ができていたり、強引な展開であったりしますが、あまり気にしないで読んでもらえればありがたいです。
では、どうぞお楽しみください。
【継娘との和解】
あたしの名前は、海野夏実。ただいま臨月の大きなお腹を抱えている専業主婦。
会社を経営している夫、夫の連れ子で高校生の継娘と3人で暮らしている。そしてもうすぐあたしは赤ちゃんを産んで、4人家族になる。少し複雑な家庭環境だけど、それよりも特殊な事情があたしにはある。
それは、あたしが元男の子で、性転換手術を受けて女になり、妊婦になったということ。
世界中で多くの事例が増えてきたといっても、性転換妊婦は未だ珍しく、私の通っている産婦人科でも、やっと私で3例目らしい。
産婦人科の先生から、お腹の子は男の子だと知らされ、夫は「跡取りができる」と言ってとても喜んでおり、毎日あたしの大きなお腹を撫でてお腹の中の赤ちゃんに話しかけるの。それはそれで幸せなのだけど、継娘の美穂はどう思っているのかしら。
美穂とあたしは10歳しか年が離れていなくて、もっと友達みたいに仲良くしたいのだけど、夫と結婚して一緒に暮らし始めてからずっと打ち解けられずにいる。
これで、あたしが赤ちゃんを産んだら、今よりもっとぎくしゃくなりそう。
どうにかしなくっちゃとずっと思っていたけど、臨月に入って赤ちゃんを産む日が近くなってきた今、決心して、あたしは行動に出ることにした。
今日もあたしは、大きなお腹を抱え、午前中はお掃除、お洗濯、午後からはお買い物に出かけ、夕飯の支度も済ませた。そして、夕方、早めに会社から帰宅した夫と一緒にリビングのソファに座り、テレビのニュースを見る。ニュースについて二人であれこれ話をしている間、あたしの大きなお腹を夫はずっと撫でている。そんな夫婦のスキンシップの最中に、継娘の美穂が学校から帰ってきた。
夏実:「美穂ちゃん。おかえりなさい。」
パパ:「美穂、ただいまも言えないのか?」
あたしとなかなか打ち解けない娘を、夫はいつもこのような感じで叱る。
美穂:「ただいま。」
夏実:「美穂ちゃん。ちょっといい?」
美穂:「なに?あたし忙しいんだけど。」
パパ:「美穂、ママになんて態度なんだ。」
夏実:「あなた、いいのよ。
あのね、美穂ちゃん。美穂ちゃんに話があるの。あたしの部屋でお話しましょ。」
パパ:「夏実、どうしたんだ?あらたまって。」
夏実:「大丈夫よ、パパ。大丈夫。」
あたしは、そう言って大きなお腹を手でかばいながらゆっくりと立ち上がり、継娘の背中を軽く押しながら、あたしたち夫婦の寝室へと歩くよう促した。

赤ちゃんが入っている大きなお腹を突き出して歩くあたしは、なかなか早く歩けず、継娘にこう言う。
夏実:「ごめんね。お腹大きいからゆっくりしか歩けなくて。」
リビングから続く廊下を数メートル歩いて、あたしは寝室のドアを開けた。
夏実:「どうぞ、入って。適当に座って。」
美穂はベッドには座らず、あたしのドレッサーの椅子に腰かけた。
寝室のベッドは、あたしたち夫婦が夜の営みを繰り返している場所。今あたしのお腹の中にいる赤ちゃんを作ったのも、お腹が大きくなったあたしを毎晩のように夫が抱くのもこのベッドの上。そんな寝室のベッドを美穂は汚らわしいと思って避けたのだろうか。そんな思いを巡らせてしまい、あたしもベッドに腰をかけることができなかった。あたしは、継娘に、あたしたち夫婦の性生活のことを見透かされている気がして、羞恥心を覚え、ほほを赤らめながら、美穂から少し離れてドレッサーの前に立った。
美穂:「話って何?あんた超キモイんだけど。」
いつも美穂から言われていることだけど、この言葉を聞くと悲しくなる。けれど、今日のあたしは違うわ。生れてくる赤ちゃんのためにも歯を食いしばって、話をしなくちゃ。
あたしは、大きなまあるいお腹を撫でながら、心の中でこう言った。「赤ちゃん、ママを応援して!」
するとお腹の中の赤ちゃんは「ぴくん」と動いた。まるで「ママ、頑張って!」とでも言っているかのように。
私は、お腹の子に勇気をもらい、覚悟を決めて美穂と話すことにした。
夏実:「そうだよね。あたしキモイよね。
ちょっと前まで男の子だったのに、今はお腹が大きい妊婦さんなんて...」
美穂:「あたし、あんたのことママだなんて認めないからね。」
夏実:「そうだよね。パパの再婚相手だけど性転換妊婦なんてキモイし、
新しいママとは思えないよね。美穂ちゃんの気持ちわかるわ。」
美穂:「ちょっと、なに言ってんの?」
開き直ったような私の言葉が予想外だったのか、美穂は少し戸惑った様子。
覚悟を決めたあたしは、躊躇せず、堰を切ったように、あたしの思いを続けて美穂にぶつける。
夏実:「でもね、あたし、これだけは美穂ちゃんに言っておきたいの。
あたしはパパのことが好きよ。愛しているの。
愛しているから、パパの赤ちゃんを産みたいと思ったの。
それで、ちゃんと手術を受けて、赤ちゃんを産める体になって
パパと結婚して、今、こうして、大きなお腹を抱えているわ。
このお腹の中にいるのはパパの子よ。
そして、まぎれもなく美穂ちゃんの弟なのよ。」
今あたしが話したことは、当たり前のこと。でもそれを聞いた継娘は黙り込んだ。
美穂:「...」
あたしは話を続ける。
夏実:「だからね、あたしのことはママって呼んでくれなくてもいいから、
この子が生まれたら、
美穂ちゃんはお姉ちゃんとしてこの子に接してくれないかな?
だめかな?」
美穂:「いいよ。前から弟がほしかったし。」
夏実:「ほんと?よかたった。ありがとう。
ああ、あたし、これで安心して赤ちゃんを産めるわ。」
美穂:「あたしの弟がママって呼ぶ人を「あんた」って呼べないから
ママって呼んであげる。でも、ときどき、夏実ちゃんて呼んでもいい?」
夏実:「うん、いいよ。ありがとう。
あたし、女になって、本当によかったわ。」
パパ:「どうしたんだ夏実。やけにうれしそうじゃないか。」
あたしたちのことが心配になってきたのか、夫が寝室に入ってきた。
夏実:「パパ、あのね、美穂ちゃんが、あたしのことをママって呼んでくれるって。うれしい。」
あたしは、少しぴょんぴょんと飛び跳ねるように喜びながら言った。
パパ:「よかったな。」
夏実:「うん。あたし、今とっても幸せよ。
これで、赤ちゃんが生まれたら、もっと幸せになれるよね。」
パパ:「そうだな。夏実、元気な子を産んでくれよ。」
夏実:「うん。あたし頑張って元気な赤ちゃん産むね。」
すると、美穂がこう言いだした。
美穂:「あたし、ママの出産に立ち会ってもいいかな?ママが赤ちゃんを産むのを見てみたい。」
あたしは少し戸惑ったけど、優しく微笑み、娘に言った。
夏実:「いいよ。あたしが赤ちゃんを産むところを見せてあげる。美穂ちゃんもいつかはお母さんになるんだものね。きっと、参考になるわ。」
それからは、いままでぎくしゃくしていたのが嘘のように、あたしと娘の美穂は仲良くなったの。
(終わり)
これは、最近お腹を大きくしたときに必ず演じて楽しむシチュエーションです。
もうすぐ赤ちゃんを産む夏実にそなわってきた「母の強さ」も少しおりまぜながら作ったお話です。
夏実の萌えポイントを盛り込むにあたり、描写に濃淡ができていたり、強引な展開であったりしますが、あまり気にしないで読んでもらえればありがたいです。
では、どうぞお楽しみください。
【継娘との和解】
あたしの名前は、海野夏実。ただいま臨月の大きなお腹を抱えている専業主婦。
会社を経営している夫、夫の連れ子で高校生の継娘と3人で暮らしている。そしてもうすぐあたしは赤ちゃんを産んで、4人家族になる。少し複雑な家庭環境だけど、それよりも特殊な事情があたしにはある。
それは、あたしが元男の子で、性転換手術を受けて女になり、妊婦になったということ。
世界中で多くの事例が増えてきたといっても、性転換妊婦は未だ珍しく、私の通っている産婦人科でも、やっと私で3例目らしい。
産婦人科の先生から、お腹の子は男の子だと知らされ、夫は「跡取りができる」と言ってとても喜んでおり、毎日あたしの大きなお腹を撫でてお腹の中の赤ちゃんに話しかけるの。それはそれで幸せなのだけど、継娘の美穂はどう思っているのかしら。
美穂とあたしは10歳しか年が離れていなくて、もっと友達みたいに仲良くしたいのだけど、夫と結婚して一緒に暮らし始めてからずっと打ち解けられずにいる。
これで、あたしが赤ちゃんを産んだら、今よりもっとぎくしゃくなりそう。
どうにかしなくっちゃとずっと思っていたけど、臨月に入って赤ちゃんを産む日が近くなってきた今、決心して、あたしは行動に出ることにした。
今日もあたしは、大きなお腹を抱え、午前中はお掃除、お洗濯、午後からはお買い物に出かけ、夕飯の支度も済ませた。そして、夕方、早めに会社から帰宅した夫と一緒にリビングのソファに座り、テレビのニュースを見る。ニュースについて二人であれこれ話をしている間、あたしの大きなお腹を夫はずっと撫でている。そんな夫婦のスキンシップの最中に、継娘の美穂が学校から帰ってきた。
夏実:「美穂ちゃん。おかえりなさい。」
パパ:「美穂、ただいまも言えないのか?」
あたしとなかなか打ち解けない娘を、夫はいつもこのような感じで叱る。
美穂:「ただいま。」
夏実:「美穂ちゃん。ちょっといい?」
美穂:「なに?あたし忙しいんだけど。」
パパ:「美穂、ママになんて態度なんだ。」
夏実:「あなた、いいのよ。
あのね、美穂ちゃん。美穂ちゃんに話があるの。あたしの部屋でお話しましょ。」
パパ:「夏実、どうしたんだ?あらたまって。」
夏実:「大丈夫よ、パパ。大丈夫。」
あたしは、そう言って大きなお腹を手でかばいながらゆっくりと立ち上がり、継娘の背中を軽く押しながら、あたしたち夫婦の寝室へと歩くよう促した。

赤ちゃんが入っている大きなお腹を突き出して歩くあたしは、なかなか早く歩けず、継娘にこう言う。
夏実:「ごめんね。お腹大きいからゆっくりしか歩けなくて。」
リビングから続く廊下を数メートル歩いて、あたしは寝室のドアを開けた。
夏実:「どうぞ、入って。適当に座って。」
美穂はベッドには座らず、あたしのドレッサーの椅子に腰かけた。
寝室のベッドは、あたしたち夫婦が夜の営みを繰り返している場所。今あたしのお腹の中にいる赤ちゃんを作ったのも、お腹が大きくなったあたしを毎晩のように夫が抱くのもこのベッドの上。そんな寝室のベッドを美穂は汚らわしいと思って避けたのだろうか。そんな思いを巡らせてしまい、あたしもベッドに腰をかけることができなかった。あたしは、継娘に、あたしたち夫婦の性生活のことを見透かされている気がして、羞恥心を覚え、ほほを赤らめながら、美穂から少し離れてドレッサーの前に立った。
美穂:「話って何?あんた超キモイんだけど。」
いつも美穂から言われていることだけど、この言葉を聞くと悲しくなる。けれど、今日のあたしは違うわ。生れてくる赤ちゃんのためにも歯を食いしばって、話をしなくちゃ。
あたしは、大きなまあるいお腹を撫でながら、心の中でこう言った。「赤ちゃん、ママを応援して!」
するとお腹の中の赤ちゃんは「ぴくん」と動いた。まるで「ママ、頑張って!」とでも言っているかのように。
私は、お腹の子に勇気をもらい、覚悟を決めて美穂と話すことにした。
夏実:「そうだよね。あたしキモイよね。
ちょっと前まで男の子だったのに、今はお腹が大きい妊婦さんなんて...」
美穂:「あたし、あんたのことママだなんて認めないからね。」
夏実:「そうだよね。パパの再婚相手だけど性転換妊婦なんてキモイし、
新しいママとは思えないよね。美穂ちゃんの気持ちわかるわ。」
美穂:「ちょっと、なに言ってんの?」
開き直ったような私の言葉が予想外だったのか、美穂は少し戸惑った様子。
覚悟を決めたあたしは、躊躇せず、堰を切ったように、あたしの思いを続けて美穂にぶつける。
夏実:「でもね、あたし、これだけは美穂ちゃんに言っておきたいの。
あたしはパパのことが好きよ。愛しているの。
愛しているから、パパの赤ちゃんを産みたいと思ったの。
それで、ちゃんと手術を受けて、赤ちゃんを産める体になって
パパと結婚して、今、こうして、大きなお腹を抱えているわ。
このお腹の中にいるのはパパの子よ。
そして、まぎれもなく美穂ちゃんの弟なのよ。」
今あたしが話したことは、当たり前のこと。でもそれを聞いた継娘は黙り込んだ。
美穂:「...」
あたしは話を続ける。
夏実:「だからね、あたしのことはママって呼んでくれなくてもいいから、
この子が生まれたら、
美穂ちゃんはお姉ちゃんとしてこの子に接してくれないかな?
だめかな?」
美穂:「いいよ。前から弟がほしかったし。」
夏実:「ほんと?よかたった。ありがとう。
ああ、あたし、これで安心して赤ちゃんを産めるわ。」
美穂:「あたしの弟がママって呼ぶ人を「あんた」って呼べないから
ママって呼んであげる。でも、ときどき、夏実ちゃんて呼んでもいい?」
夏実:「うん、いいよ。ありがとう。
あたし、女になって、本当によかったわ。」
パパ:「どうしたんだ夏実。やけにうれしそうじゃないか。」
あたしたちのことが心配になってきたのか、夫が寝室に入ってきた。
夏実:「パパ、あのね、美穂ちゃんが、あたしのことをママって呼んでくれるって。うれしい。」
あたしは、少しぴょんぴょんと飛び跳ねるように喜びながら言った。
パパ:「よかったな。」
夏実:「うん。あたし、今とっても幸せよ。
これで、赤ちゃんが生まれたら、もっと幸せになれるよね。」
パパ:「そうだな。夏実、元気な子を産んでくれよ。」
夏実:「うん。あたし頑張って元気な赤ちゃん産むね。」
すると、美穂がこう言いだした。
美穂:「あたし、ママの出産に立ち会ってもいいかな?ママが赤ちゃんを産むのを見てみたい。」
あたしは少し戸惑ったけど、優しく微笑み、娘に言った。
夏実:「いいよ。あたしが赤ちゃんを産むところを見せてあげる。美穂ちゃんもいつかはお母さんになるんだものね。きっと、参考になるわ。」
それからは、いままでぎくしゃくしていたのが嘘のように、あたしと娘の美穂は仲良くなったの。
(終わり)
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新ストーリー - こどもの日によせて -
みなさん、お久しぶりです。
最近の夏実は、実はけっこうな頻度でお腹を大きくしています。
以前は、数日間家族が留守にするときだけ妊婦女装をしていましたが、最近は一日のうち数時間でも家で一人きりの時間ができれば、お腹を大きくするようになりました。
それができるようになったのは、次のような工夫と言うか割り切りができたからです。
・いつでも妊婦モードを解除できるよう、お化粧は薄め
・マタニティアイテムもあれこれ用意せず、準備に時間がかからないよう
数点に絞って、いつでも隠し場所から取り出して装着できるようにした
また、これまで妊婦女装をするときは、自分の妊婦姿を写真(これも一種のマタニティフォトなんでしょうね)に撮って楽しむのがメインでしたが、最近はそれよりも、色々なストーリー(シチュエーション)を考えて、それぞれの妊婦役を演じて楽しむことが多くなりました。
今回は、最近よく利用している新しいシチュエーションをご紹介しますね。
【私は性転換熟女妊婦】
立花夏実、46歳。私は今お腹が大きい。
私のお腹の中には夫との初めての子供が入っていて、もう臨月で2週間後に出産予定日がやってくる。
46歳の高齢出産で、しかも初産なので、色々と心配はあるけれど、お腹の赤ちゃんも順調に育ち、母体もいたって健康。後は陣痛が来るのを待つばかりとなりました。
夫の直人くんは、私より二回り近く年下の24歳。大学を出て社会人になって2年目。早くも1児のパパになります。
私の息子だと言ってもいいくらいの年齢の夫なので、彼と私の馴れ初めについては、皆さん興味を持たれるところかと思いますが、その前に、この物語を読まれている皆さんに、まずお話ししておかなくてはならないことがあります。それは、妊婦である私が2年前まで男性だったということです。
私は、子宮、卵巣、膣、外陰部をまるごと移植する性転換手術を受け、赤ちゃんを産める女の体になり、戸籍も女に変え、結婚して、いま妊婦になっているのです。びっくりされたかもしれませんが、本当のことなのです。
お腹の子は、遺伝的に正真正銘、私と夫との子。ドナーの卵巣を移植されている私ですが、性転換前に採取して冷凍保存した私の精子から人工的に卵子を作成し、夫の精子と体外授精して私の子宮に戻して妊娠したのです。このような医療技術が確立してからかなりの歳月が経っており、私は安心して、性転換手術と、妊娠治療を受けることができました。
私の特殊事情はお伝えしましたので、それでは、私が性転換妊婦になるまでの経緯についてお話ししましょう。
大手商社のサラリーマンであった私は、入社して間もなく大学時代から付き合っていた彼女と結婚し、娘をもうけました。娘の美穂が高校生になる頃には、自分でネイルサロンを始めた妻とのすれちがいなどから、私たちは離婚をし、美穂は私がひきとって育てることになりました。それを機に私も会社をやめて小さな会社を興しましたが、結局うまくいかず、美穂は別れた妻に引き取ってもらって、借金を返すために色々と仕事を探しました。
最終的には、知り合いからニューハーフバーを手伝って欲しいと言われ、最初はウエィターをしていましたが、ふざけて女装をした姿が案外好評で、給料を上げるからとの話もあり、女装してホステスをすることになりました。
しばらくすると女装がすっかり板につき、自分にはそういった嗜好があったんだと気づき、その世界にどっぷりと浸かっていきました。
そのうち、姉妹店の雇われママとして働くようになり、今の夫の直人くんがお客さんとしてやってきました。直人くんは娘の美穂の高校の同級生で、娘の彼氏ではなかったようですが、他の子たちと一緒に何度か家に遊びに来たことがありました。
顔見知りだった直人くんは、姿は変わっているけど私だということにすぐに気がつきました。私も女装については既に開き直っていたので、恥ずかしがることなく彼とは自然に話をし、直人くんはお店の常連さんになりました。
直人くんの身の上を聞くと、幼い頃に母親をなくし、お父様は有名な外科医で海外で働いていてほとんど日本には帰ってこないようで、ひとり暮らしをしているとのことでした。直人くんは私に母親の姿をダブらせたのか、私によく甘えてくるようになりました。そして、そのうち、年の差がある私たちですが、愛し合うようになり、同棲を始めました。
私が44歳になるころ、直人くんの就職が決まったのを機に、私はプロポーズされました。さらに、性転換して自分の子供を産んでほしいと言われました。正直私はびっくりしました。今では、医学が進歩し、性転換した元男性が赤ちゃんを産むことは珍しくなくなってきましたが、私はもう40歳を過ぎていましたので、結婚して性転換しても彼の赤ちゃんを産んであげられるかどうか、全く自信がありませんでした。しかし、直人くんはあきらめず、ことあるごとにお願いしてくるので、最終的には決心をし、私は直人くんのために赤ちゃんを産んであげることにしました。 以上が夫の直人くんとの馴れ初めと、私が妊婦になった経緯です。
ここからは、現在の話。
臨月に入り、お腹がとても大きくなった私は、毎日主婦として家事をしながらも、お産のための最終的な準備をあれこれチェックし直し、いつやってくるかわからない陣痛に少しびくびくしながら、夫とともに暮らしています。昨日あたりから、お腹の赤ちゃんがだいぶ下に下がってきているような気がして、「いよいよかしら」と思うようになりました。そして、今朝は、昨日よりもさらに赤ちゃんが私の骨盤に入り込み下がってきているような感じがして、いつもより早く目が覚めてしまいました。
私は、姿見に横向きの自分の体を映し、お腹の形を確認して、赤ちゃんが下がってきているのは気のせいかどうか確かめます。数日前にも、お風呂上りに姿見で私の妊婦体型を映し、「ああ、お腹、ずいぶん大きくなったわ」とつぶやいたことがあったけど、その時と今を比べてどうかと言うと、もともと私がぽっちゃり型のせいか見た目だけでは実際に赤ちゃんが下がっているとは確信が持てない程度。でも、私の身体の感覚は、確かに赤ちゃんは昨日よりも骨盤の中へグッと降りてきていると感じていて、もうすぐお産になるのはまず間違いないと思うの。

私が色々向きを変えてお腹の形を確認していると、直人くんが起きてきた。
夏実:「あっ、おはよう。目が覚めた?」
直人:「ずいぶん早いね。どうしたの?」
夏実:「昨日さあ、赤ちゃんが下に下がってきてるかもって話をしたよね。やっぱり赤ちゃんがだいぶ下がってきていると思うの。」
直人:「そうかなあ。見た感じはよくわからないけど。」
夏実:「でね。今日、午後から産婦人科へ行こうと思って。」
直人:「大丈夫?それまでに赤ん坊がでてきたりしないかな?」
性転換妊婦の私は普通の妊婦さんよりも子宮口や会陰が開きやすく、破水するとあっという間に赤ちゃんが出てきてしまうという話を直人くんにしたことがあった。直人くんはそれを心配しているのだ。
夏実:「いつもより腹帯をきつめに巻いているから、大丈夫だと思うわ。」
破水したときに産道を通って赤ちゃんがどんどん外に出てきてしまわないように、私は、マタニティガードルをはくとともに晒(岩田帯)を巻き、お腹の赤ちゃんを普段からしっかりと支えている。
夏実:「直人くん、今日お仕事休めないよね。」
直人:「夏実のお産がはじまったら、仕事は置いといて病院に行っていいとは言われているけど。まだどうなるかわからないよね。」
夏実:「そうだよね。」
直人:「どうした?何が心配?」
夏実:「もしね、今日産婦人科に行ってそのまま入院して赤ちゃん産むことになるかもって考えると、入院の荷物をどうしようかと思って。もし、今日入院にならなかったら、大きな荷物を持って行って、またすぐ持って帰ることになるじゃない?」
直人:「もし入院になったら、後から僕がもっていこうか?」
夏実:「助かる。悪いけど、お願いね。入院になるかどうか結果がわかったら電話するね。」
直人:「わかった。夏実は当座の荷物だけ持って病院にいけばいいよ。」
夏実:「ありがと。あたし、きっと元気な赤ちゃん産んであげるからね。」
直人:「ああ、がんばれよ。夏実。」
直人くんはそう言って私を抱きしめてくれた。
(終わり)
実は、娘の美穂も妊娠中で、親子で妊婦の絡みも考えています。それは、次の機会に書き下ろしたいと思います。
また、お気づきの方もいるかと思いますが、登場人物の名前は、以前とりあげた「女装っ娘 美穂」さんのブログ、「女装の館・小説」に掲載の「母の結婚 -最終章-」と同名が多いです。夏実はすっかりインスパイアされてしまっています。
最近の夏実は、実はけっこうな頻度でお腹を大きくしています。
以前は、数日間家族が留守にするときだけ妊婦女装をしていましたが、最近は一日のうち数時間でも家で一人きりの時間ができれば、お腹を大きくするようになりました。
それができるようになったのは、次のような工夫と言うか割り切りができたからです。
・いつでも妊婦モードを解除できるよう、お化粧は薄め
・マタニティアイテムもあれこれ用意せず、準備に時間がかからないよう
数点に絞って、いつでも隠し場所から取り出して装着できるようにした
また、これまで妊婦女装をするときは、自分の妊婦姿を写真(これも一種のマタニティフォトなんでしょうね)に撮って楽しむのがメインでしたが、最近はそれよりも、色々なストーリー(シチュエーション)を考えて、それぞれの妊婦役を演じて楽しむことが多くなりました。
今回は、最近よく利用している新しいシチュエーションをご紹介しますね。
【私は性転換熟女妊婦】
立花夏実、46歳。私は今お腹が大きい。
私のお腹の中には夫との初めての子供が入っていて、もう臨月で2週間後に出産予定日がやってくる。
46歳の高齢出産で、しかも初産なので、色々と心配はあるけれど、お腹の赤ちゃんも順調に育ち、母体もいたって健康。後は陣痛が来るのを待つばかりとなりました。
夫の直人くんは、私より二回り近く年下の24歳。大学を出て社会人になって2年目。早くも1児のパパになります。
私の息子だと言ってもいいくらいの年齢の夫なので、彼と私の馴れ初めについては、皆さん興味を持たれるところかと思いますが、その前に、この物語を読まれている皆さんに、まずお話ししておかなくてはならないことがあります。それは、妊婦である私が2年前まで男性だったということです。
私は、子宮、卵巣、膣、外陰部をまるごと移植する性転換手術を受け、赤ちゃんを産める女の体になり、戸籍も女に変え、結婚して、いま妊婦になっているのです。びっくりされたかもしれませんが、本当のことなのです。
お腹の子は、遺伝的に正真正銘、私と夫との子。ドナーの卵巣を移植されている私ですが、性転換前に採取して冷凍保存した私の精子から人工的に卵子を作成し、夫の精子と体外授精して私の子宮に戻して妊娠したのです。このような医療技術が確立してからかなりの歳月が経っており、私は安心して、性転換手術と、妊娠治療を受けることができました。
私の特殊事情はお伝えしましたので、それでは、私が性転換妊婦になるまでの経緯についてお話ししましょう。
大手商社のサラリーマンであった私は、入社して間もなく大学時代から付き合っていた彼女と結婚し、娘をもうけました。娘の美穂が高校生になる頃には、自分でネイルサロンを始めた妻とのすれちがいなどから、私たちは離婚をし、美穂は私がひきとって育てることになりました。それを機に私も会社をやめて小さな会社を興しましたが、結局うまくいかず、美穂は別れた妻に引き取ってもらって、借金を返すために色々と仕事を探しました。
最終的には、知り合いからニューハーフバーを手伝って欲しいと言われ、最初はウエィターをしていましたが、ふざけて女装をした姿が案外好評で、給料を上げるからとの話もあり、女装してホステスをすることになりました。
しばらくすると女装がすっかり板につき、自分にはそういった嗜好があったんだと気づき、その世界にどっぷりと浸かっていきました。
そのうち、姉妹店の雇われママとして働くようになり、今の夫の直人くんがお客さんとしてやってきました。直人くんは娘の美穂の高校の同級生で、娘の彼氏ではなかったようですが、他の子たちと一緒に何度か家に遊びに来たことがありました。
顔見知りだった直人くんは、姿は変わっているけど私だということにすぐに気がつきました。私も女装については既に開き直っていたので、恥ずかしがることなく彼とは自然に話をし、直人くんはお店の常連さんになりました。
直人くんの身の上を聞くと、幼い頃に母親をなくし、お父様は有名な外科医で海外で働いていてほとんど日本には帰ってこないようで、ひとり暮らしをしているとのことでした。直人くんは私に母親の姿をダブらせたのか、私によく甘えてくるようになりました。そして、そのうち、年の差がある私たちですが、愛し合うようになり、同棲を始めました。
私が44歳になるころ、直人くんの就職が決まったのを機に、私はプロポーズされました。さらに、性転換して自分の子供を産んでほしいと言われました。正直私はびっくりしました。今では、医学が進歩し、性転換した元男性が赤ちゃんを産むことは珍しくなくなってきましたが、私はもう40歳を過ぎていましたので、結婚して性転換しても彼の赤ちゃんを産んであげられるかどうか、全く自信がありませんでした。しかし、直人くんはあきらめず、ことあるごとにお願いしてくるので、最終的には決心をし、私は直人くんのために赤ちゃんを産んであげることにしました。 以上が夫の直人くんとの馴れ初めと、私が妊婦になった経緯です。
ここからは、現在の話。
臨月に入り、お腹がとても大きくなった私は、毎日主婦として家事をしながらも、お産のための最終的な準備をあれこれチェックし直し、いつやってくるかわからない陣痛に少しびくびくしながら、夫とともに暮らしています。昨日あたりから、お腹の赤ちゃんがだいぶ下に下がってきているような気がして、「いよいよかしら」と思うようになりました。そして、今朝は、昨日よりもさらに赤ちゃんが私の骨盤に入り込み下がってきているような感じがして、いつもより早く目が覚めてしまいました。
私は、姿見に横向きの自分の体を映し、お腹の形を確認して、赤ちゃんが下がってきているのは気のせいかどうか確かめます。数日前にも、お風呂上りに姿見で私の妊婦体型を映し、「ああ、お腹、ずいぶん大きくなったわ」とつぶやいたことがあったけど、その時と今を比べてどうかと言うと、もともと私がぽっちゃり型のせいか見た目だけでは実際に赤ちゃんが下がっているとは確信が持てない程度。でも、私の身体の感覚は、確かに赤ちゃんは昨日よりも骨盤の中へグッと降りてきていると感じていて、もうすぐお産になるのはまず間違いないと思うの。

私が色々向きを変えてお腹の形を確認していると、直人くんが起きてきた。
夏実:「あっ、おはよう。目が覚めた?」
直人:「ずいぶん早いね。どうしたの?」
夏実:「昨日さあ、赤ちゃんが下に下がってきてるかもって話をしたよね。やっぱり赤ちゃんがだいぶ下がってきていると思うの。」
直人:「そうかなあ。見た感じはよくわからないけど。」
夏実:「でね。今日、午後から産婦人科へ行こうと思って。」
直人:「大丈夫?それまでに赤ん坊がでてきたりしないかな?」
性転換妊婦の私は普通の妊婦さんよりも子宮口や会陰が開きやすく、破水するとあっという間に赤ちゃんが出てきてしまうという話を直人くんにしたことがあった。直人くんはそれを心配しているのだ。
夏実:「いつもより腹帯をきつめに巻いているから、大丈夫だと思うわ。」
破水したときに産道を通って赤ちゃんがどんどん外に出てきてしまわないように、私は、マタニティガードルをはくとともに晒(岩田帯)を巻き、お腹の赤ちゃんを普段からしっかりと支えている。
夏実:「直人くん、今日お仕事休めないよね。」
直人:「夏実のお産がはじまったら、仕事は置いといて病院に行っていいとは言われているけど。まだどうなるかわからないよね。」
夏実:「そうだよね。」
直人:「どうした?何が心配?」
夏実:「もしね、今日産婦人科に行ってそのまま入院して赤ちゃん産むことになるかもって考えると、入院の荷物をどうしようかと思って。もし、今日入院にならなかったら、大きな荷物を持って行って、またすぐ持って帰ることになるじゃない?」
直人:「もし入院になったら、後から僕がもっていこうか?」
夏実:「助かる。悪いけど、お願いね。入院になるかどうか結果がわかったら電話するね。」
直人:「わかった。夏実は当座の荷物だけ持って病院にいけばいいよ。」
夏実:「ありがと。あたし、きっと元気な赤ちゃん産んであげるからね。」
直人:「ああ、がんばれよ。夏実。」
直人くんはそう言って私を抱きしめてくれた。
(終わり)
実は、娘の美穂も妊娠中で、親子で妊婦の絡みも考えています。それは、次の機会に書き下ろしたいと思います。
また、お気づきの方もいるかと思いますが、登場人物の名前は、以前とりあげた「女装っ娘 美穂」さんのブログ、「女装の館・小説」に掲載の「母の結婚 -最終章-」と同名が多いです。夏実はすっかりインスパイアされてしまっています。
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