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うかうかしていると...

前回の記事から1ヶ月経ってしまうので、記事を書きます。

ちなみにこの写真は昨年末に撮ったもの。
「こちら」のコメントのストーリーの写真と同じ時に撮ったものです。
せっかくなので、この写真でもストーリーを考えてみようかしら。
この前のストーリーからの続きで考えてみました。

Maternity Pajama #3

大きなお腹で3歳の娘を抱っこして寝かしつけていたせいか、臨月に入ったばかりだというのに、私はお腹に張りをおぼえ、「おしるし」がきてしまった。今回で2度目となる私の出産がまさに始まろうとしているのだ。
私は布団の上に横になり、夫も私の横に添い寝して、産気づいた私の大きなお腹を撫でてくれている。まだ、お腹に痛みは無く、ただときどきキュンと張るという感じ。これから「張り」の強さが増すとともに間隔が少しずつ縮まり、陣痛になっていくのね。

2度目のお産ではあるけれど、子宮や卵巣の移植を伴う性転換手術を受けて女になり、妊婦になった私は、上の子「絵里」の時と同じように無事に自然分娩ができるかどうか少し不安があるの。それは、多分大丈夫だと思うけど、お医者さまから「リスクはゼロではない」と言われていることがまだ気になっているからなの。お医者さまが言われるリスクとは、赤ちゃんを娩出するときに移植した陰部の皮膚が酷く剥がれたり裂けたりしてしまう可能性があるということ。絵里を産んだときは、あと一歩でそうなりそうなところをギリギリなんとか免れたの。先週の妊婦検診のとき、先生は多分大丈夫と言ってくれたけど、前回のことがあるのでやっぱり不安です。
でも、もし裂けても、赤ちゃんを取り上げた後に再縫合できるように準備はしてくれるとのことで、そうなったらなったで仕方がないかとも思うの。私にとって今一番大切なのは、順調に陣痛を迎え、分娩台に上がって羞恥心を抑えながら股を開き、子宮の収縮に伴うお腹の痛みに耐え、愛する夫のために無事に健康な赤ちゃんを股間からひり出すこと。今は、それを最優先に考えているのです。

私は周期的にお腹が張る度に身体をくねらせ、張りがあまり気にならないよう姿勢を変える。夫は、私の背後に添い寝して、後ろから私の大きなお腹をさすったり、腰をさすったりしてくれる。その度にガサガサ音がするせいか、一旦は寝付いた絵里が目を覚ました。
絵里「ママぁ、どうしたの?」
夏実「あら、絵里ちゃん起きちゃったの。ママねぇ、お腹の中の赤ちゃんが生まれそうなの。」
絵里「やったぁ。もうすぐ赤ちゃんに会えるね。」
夏実「そうよぉ。絵里は赤ちゃんに会えるのうれしい?」
絵里「うん。」
再来月には4歳の誕生日を迎える絵里は、自分に弟か妹ができることも理解していて、とても喜んでいるの。でも、いざ赤ちゃんが生まれたら、私が赤ちゃんに付きっきりになっちゃうので、多分ヤキモチなどから甘えがひどくなったりするのではと心配しているの。
絵里「パパと一緒にママのお腹撫でてあげる。」
そう言って絵里は、私のお腹を小さな手で優しく撫でてくれた。
夏実「絵里ちゃん、ありがとう。おかげでママお腹が痛いのがだいぶ楽になったわ。」
絵里「ママ、お腹痛いの?」
夏実「赤ちゃんを産むときは、お腹が痛くなるのよ。絵里を産んだ時もママとてもお腹が痛かったの。」
絵里「ママごめんね。」
夏実「いいのよ。ママその時、早く絵里を産んで、絵里のお顔が見たかったから、お腹が痛くても平気だったんだよ。」
絵里「ふぅん。今はどう?」
夏実「今も一緒だよ。絵里の弟か妹になる赤ちゃんに早く会いたいから、お腹が痛くても我慢できるんだよ。」
絵里「ママ頑張れ、赤ちゃん頑張れ。」
夏実「ありがとうね。」
私はそう言って、可愛い私の娘、絵里のおでこに優しくキスをした。

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